2009年6月 8日 (月)

住宅ローンが支払えなくなったら その3

住宅ローンの抵当権が付いた自宅を処分するにはどうしたらよいでしょうか?

住宅ローンの残額が売却代金よりも上回っていますが売却処分できますか?

というご相談について。

任意売買については前回このブログに書いたとおりです。

さて今回はやや過激なやり方について書いてみます。

 ・・・

債務をちょっとくらい減額しただけでは自宅を売却してもまだまだ弁済には遠く届かないような場合は、まず任意売買の話は中断せざるを得ません。

こんな場合にはいくら債権者に頭を下げようが埒が明きません。

もうこうなったら・・・という場合にする解決策として民法が定める制度について触れてみます。

 ・・・

まず、民法第379条に『抵当権消滅請求』という制度があります。

『抵当不動産の第三取得者は、第383条の定めるところにより、抵当権消滅請求をすることができる。』

というもの。

 ・・・

これをするには内容証明郵便で文書送付します。

民法第383条には、記載すべき事項が定められています。譲渡人・取得人の住所・氏名や代価等を記載します。

この請求の効果は、

民法第384条でその効果として、債権者が二ヶ月以内に競売申立をしない場合は、その代価を承諾したものとみなされるということです。

取得者としては、その代価を払い渡すか、供託をすれば抵当権は消滅することになります。

 ・・・

任意売買に応じて来ない相手にはこの抵当権消滅請求をするのが手っ取り早いということです。

ただし、代価相当のキャッシュを用意できる第三取得者を見つけて来る必要がありますが、ここで言う代価とは必ずしも時価相場でなくても構いません。

担保飛ばしが目的なら代価はいくら低くてもいいでしょうが、税務上低額譲渡になるとみなし贈与税の心配がありますし、また債務者本人の無担保債務がより多く残ってしまうということにもなるのでそこら辺りはよーく検討しておいたほうがいいでしょう。

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住宅ローンが払えなくなったら その2

住宅ローンの抵当権が付いた自宅を処分するにはどうしたらよいでしょうか。

住宅ローンの残額が売却代金よりも下回っていれば何も問題なく処分できます。

当然、そんな当たり前の相談はウチには来るはずがありません。

ウチに来る相談は、たいてい、

住宅ローンの残額が売却代金よりも上回っていますが売却処分できますか?

というもの。

普通に考えたら債権者がオーケーするはずはありません。

債権の一部を放棄してくれたら一番簡単なんですが。。

 ・・・

ここで民法が定める次の三つの制度を検討しましょう。

 ・・・

まず、民法第378条に『代価弁済』という制度があります。

『抵当不動産に所有権を買い受けた第三者が抵当権者の請求に応じてその抵当権者にその代価を弁済したときは抵当権はその第三者のために消滅する。』

というもの。

これはどちらかと言うと、債権者の便宜上使われそうな規定ですけどね。本来なら担保権の実行をすべきところ面倒くさいなら自分たちで話し合って直接債権回収しなはれ・・・というもの。

 ・・・

この規定の前提には

民法第577条の『買主の代金支払い拒絶制度』というのがあるからなんですね。

『買い受けた不動産について抵当権の登記があるときは、買主は、抵当権消滅請求の手続きが終わるまでその代金の支払いを拒むことができる。この場合において売主は買主に対し遅滞なく抵当権消滅請求をすべき旨を請求することができる』

というもの。

当たり前と言えば当たり前。

代金を動産として見れば、留置権の行使みたいなものです。

 ・・・

さらにこの規定の裏返しとして

民法第578条の『売主の代金供託請求制度』というのがあります。

『前条の場合においては、売主は、買主に対して代金の供託を請求することができる』

というもの。

これも双方の利益バランスを考えればきわめて均衡の取れた内容です。

が、これらの規定は債権者が納得行けば・・・ということが大前提にはなっていますが、相場からして若干の債務減額くらいになるのならなんとか債権者にお願いすれば使えそうです。

なので

任意売買というのは、だいたいこれらの規定が前提になって話し合いが行われるものなんですね。

(次につづく)

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2009年2月22日 (日)

俗に墓を買う・・土地を買うわけではありません

霊園の墓地墓石販売について

俗に墓を買うなんて言いますよね。

墓地を買った人には、永代使用許可証なるものが交付されます。

これってあたかも墓地の用途に使われている霊園の土地の一区画の所有者にでもなったかのように錯覚してしまうのですが、土地の所有権は移転しません。(墓石は買えますが・・)よくよく契約書を見れば、永代使用は出来るけれども、それを管理する会社や宗教法人に毎年何がしかの管理料を支払い続けなければならないようになっているだけなんですね。(永代でもなんでもないじゃないか・・と言う話)

もちろん放置しておくと霊園はただの荒地になってしまいますのでこれも困りますし、かと言っておよそ最初から何号地の永代使用料および管理料は金何円ですと最初から墓地のパンフレットに書かれていますから、管理だけなら自分がしたいと思ってもそのような契約の自由は最初からありません。

なので

販売と銘打っていても、霊園墓地の場合はリース契約みたいなものと思っておいた方がいいでしょう。

 ・・・

 ・・・

墓地墓石の購入は高額になるので提携クレジット会社が貸し付けるケースもあります。

つまりクレジットの返済を滞納したらどうなるのか?

墓地購入代金が支払えなくなっている場合、霊園の管理費も滞納しているケースが普通です。

霊園の管理会社からは、墓石を撤去したうえ、墓地の区画も原状回復せよ・・・と言って来ます。

墓石の撤去費用や原状回復工事費用は最初の購入費用と変わらないくらい高額な出費となります。

放置しておいたら法的手続きによって明け渡さざるを得なくなります。お骨は無縁仏と一緒の場所に移されておしまい。

永代供養料を払ったのだから・・・なんて言っても、管理費を支払わなければ文句を言える筋合いじゃなくなります。

先祖代々のお骨が眠っているのだから。。

宗教法人が絡んでいるのだから慈悲の精神で。。

なんていう話は法律と霊園管理会社の前には無力です。

 ・・・

要するに

霊園を購入する際は借地購入と同じ感覚でいるに越したことは無いようです。

つまり

永代供養料というのは、いわゆる保証金のようなもので、

月々の管理費というのは、いわゆる地代なんだということ。

 ・・・

何度も言いますが、霊園の購入というのは、

所有権の三大要素

つまり

所有・利用・担保提供のうち、

利用する権限しかないんです。

こういうのは所有権とは言いません。

賃借権または地上権です。

2008年12月 3日 (水)

アパート・・住むなら南向き、貸すなら北向き??

最近はアパート投資もやり易くなって来ました。

この夏以降の金融機関の厳しい貸し渋りの状況のどこがやり易くなったんだ・・・と言われそうですが、こと利回りに関して言えばこんな追い風は前代未聞の話。

ここ関西地方でのRC収益不動産の表面利回りは、10%超なんてまず考えられなかったものですが、ここ一二ヶ月の間にポロポロ現れてきています。

容積違反の築年数無視なら鉄骨造で15%超なんて物件も散見します。

思えば

昨年あたりはRCの10%超の一棟マンションなんて聞けば

その日の内に現地確認、翌日買い付けを入れても間に合うかどうか・・・だったんですよねー。

今は10%程度の物件なんか驚きもしません。

どうせ一二ヶ月ほっといてもまだ売れ残っているに決まっていますから。

あ、売主の皆様、失礼しました。

 ・・・

ところで

先日奇妙なことに気づきました。

それは

一棟収益マンションの貸室の向きsun

普通は日当たりの良い南向きが好まれます。

借りる側も貸す側もこれには異論の余地は無いはず。。。

が、

現実には北向きの部屋はどうなる運命かと言うと、

それが結構一般に予想されるほど空き室だらけと言うほどでもありません。

これって不思議に思いませんか。

 ・・・

まあ、普通、北向きの部屋は南向きの部屋よりも若干家賃を下げて貸しているから埋まっているんだろうとは思うのですが、ただこないだハタと思い至ったことがあるのです。

最初から北向きの部屋を借りる人と言うのは、あえて低家賃狙いが主な目的だったりするのかもしれません。なのでいったん入居したら多少の不満が出てきてもこだわらないというタイプの人が多そうです。

それに対して南向きの部屋にこだわる人と言うのは、選り好みが激しい・・あ、いえ、失礼・・よく言えば住み心地や部屋の好みを優先させて住む人が多いのかなと思ったりするわけです。なのでこういう人は後日部屋に不満が出てくるとプイとよそのマンションに移って行ったりします。

だから南向きの部屋の方が出入りが激しくなるということなのかも。

妙に納得。自画自賛。

 ・・・

というわけで

入居者のこういう傾向を知っとけば

北向きだからと言って、必ずしも貸す人にとっては悪いことばかりでもないんですね。

北向きの貸室は、ローリスク・ローリターン。

東向きの部屋は、ハイリスク・ハイリターン。

安定経営には北向き南向きどちらにも一長一短があると言うことなんですねー。

2008年11月24日 (月)

容積率の話

不動産のことで注意しないといけないものの一つに容積率があります。

容積率と言うのは、建築基準法で、敷地の広さに応じて何%まで延べ床面積の建物が建築可能かということを決めた比率のことを言います。

容積率は地域によりそれぞれ決められています。

容積率200%の地域であれば、敷地100㎡に対して延べ200㎡までの建物が建築できます。各階60㎡の3階建にもできますし、各階40㎡なら5階建の建物建築も可能です。(ただし、建ぺい率や高さ制限・日照制限等の制約があります。)

ところで

①容積率200%の地域であれば、常に容積率は200%まで建築して大丈夫かというと、必ずしもそうではありません。

 とくに、『前面道路幅×0.4』という例外規定に注意を要します。前面道路幅が4㍍しかないような狭い道路に接した敷地の場合、道路幅4㍍×0.4=1.6ですからこの場合は容積率はたとえ200%の指定がなされた地域内であっても160%までしか建ててはいけないことになったりします。

 反対に、前面道路幅が6㍍だったとすると今度は道路幅6㍍×0.4=2.4ですからこの場合は容積率はたとえ200%の指定がなされた地域であっても240%建てられるのかと言うとその場合は原則どおり200%の制限が適用されます。

 容積率が減少するケースは用途地域によっても他にいろんなパターンがありますので建築基準法によく照らして計算する必要があります。

②また反対に、容積率200%の地域であれば、常に容積率200%を超える建物の建築は出来ないかと言うと、必ずしもそうではありません。

 よく街中で見かけると思うのですが、敷地一杯までせり出して建っている建物なんかはたいてい一見すると容積オーバーしているような気がします。

 実際、大阪市内の収益物件の大半は、容積オーバーしていますが・・。

 が、例外と言うのはどの世界にもあるもので、こと『共同住宅』なんかの場合は、容積率の元となる床面積の計算に参入されない建物部分があります。

 その例外となる代表的なものとしては

 ア、ベランダ

 イ、共用廊下

 ウ、共用階段

 エ、エントランス

 オ、集会室

 。。。です。

 そのほか、“建物面積の5分の1”までは容積計算に参入されないとされる屋内駐車場なんかもあります。

 ですので、収益用マンションを買う場合、マイソクの延べ床面積だけを見ただけでは一概に容積率オーバーの建物なのかどうか判断できないケースもあります。(容積率緩和のサジ加減は、最終的には地方自治体の建築主事が独自に判断しますので事前によく相談されたほうがよいでしょう。)

 なお、登記簿を見て、建築当初から公庫融資を使っていることが分かる場合は、当初から容積率をクリアーしていた可能性があるのであきらめずにしっかり建築図面や間取り図・概要書に目を通しましょう。

違法物件と言っても、それが容積率違反にすぎないケースは、奥が深いということです。

2007年6月28日 (木)

固定資産税の税率

《右は愛犬パピヨンオスのミンちゃん3歳 時々事務所に顔を出します。》

土地や建物を所有していると二つの税金がかかって来ます。

固定資産税都市計画税です。

前者の税率は、1.4%

後者の税率は、0.3%

 ・・・

課税対象は?

(1)課税価格は、建物の場合は、固定資産評価額の全額がそのまま課税標準額になります。

(2)土地の場合は、固定資産評価額そのものを基準に計算されるのではなく、減額された課税標準額が基準になります。

◎土地の課税標準額の算定方法

しかも固定資産税と都市計画税とは課税標準額の算定方法も異なります。

固定資産税の土地に対する課税標準額は、“200㎡までの宅地”にあっては、固定資産評価額の6分の1それ以上の広さの場合は、3分の1とされます。

都市計画税の土地に対する課税標準額は、常に固定資産評価額の3分の1とされます。

 ・・・

以上の結果、“200㎡までの宅地の所有者”は、土地を保有しているだけで、年間、固定資産税で評価額の約0.2%、都市計画税で同じく0.1%の課税負担を受けることになります。

あわせて0.3%になりますが、数字で見ると、他の国税や消費税に比べて案外低い税率ですが、固定資産税が高いと感じるのは、元々の課税価格が大きいためです。